今、金が高騰しているときに、まばゆいばかりの金の工芸品が並んでいました。
過去にも派手な宣伝もあり人目をひき、過去も窃盗のターゲットになってきました。
今回は直近で起こった金の茶碗が盗まれた話です。
高知でおこった「純金カツオ盗難事件」
バブル末期の1988年に当時の竹下登内閣が地域活性化を目的に、全国約3300の市町村に使い道が自由の一億円をばらまく「ふるさと創生事業」がありました。
人口がバラバラの自治体に一律の額を配る世紀の愚行と言われた。派手に目立つようなばかばかしい事業に、多くの自治体がお金をつっこみました。
カツオの一本釣りで有名な高知県中土佐町。
全長8センチ、総重量52キロ超の金のカツオ像をつくりました。その後の県に所有が移った後1993年に、展示されていた高知県立坂本龍馬記念館から、盗まれました。
事件は大きく報じられ、高知県警は必至の捜査が行われました!!
しかし、犯人がなかなか捕まらず、県警の捜査官に記者が冗談で言った
「カツオはもうバラバラのたたきにされているかもしれませんね」と言って捜査員に怒鳴られてしまったそうです。
その後1994年、奈良県で別の窃盗でつかまった犯人が純金カツオ像も盗んだと供述。
カツオは神戸の貿易商を通じ、800万円で売り払われ、すでに溶かされていました。
岐阜県大垣市がつくった金のシャチホコ
2002年に展示していた歴史資料館から盗まれました。
町では新しく2代目シャチホコも作りましたが、2006年にまた泥棒がはいって、腹びれなどを、もぎ取られていきました。
日本橋高島屋盗まれる黄金展から純金茶碗が盗まれる
当時、警備員1人と店員が10人ほどいましたが、ケースには盗難防止アラームやカギは、ありませんでした。
1階から外に出た男は、人通りが多い道を歩いて日本橋方向へ逃走したということです。
その20分後の正午ごろ店員たちが気がつき、防犯カメラをさかのぼって確認したところ、茶碗を持ち去る男の姿が写っていました。
男は茶碗を手にした瞬間に、自分のリュックに入れ、走ってにげることもなかったようです。
男は20代~30代くらいで、グレーのトレーナーに黒っぽいズボン、リュック、メガネをかけていました。
金の価格は、5年前から3倍近くにあがり、4月10日に1グラム1万2687円を付け、過去最高を更新したばかりです。
およそ1000万円の茶碗はこの後、その日のうちに江東区の買取店に180万円で売却されました。そのあと行方が分からなくなっていましたが、15日に台東区の別の店で転売されていました。
茶碗に損傷はなく、重さと作者の刻印光一作が一致したことから、特定されました。
15日午後10時過ぎに、警視庁の捜査員が7人ほど、堀江容疑者の自宅に家宅捜索に入りました。
堀江容疑者が逮捕時に所持していた現金は130万円、差額の50万円を何につかったか捜査中です。
盗品なのに、どうして売ることができたのか?
買取店によれば、いろいろと質問しているうちに目が泳いだり、おかしいと思った時点で断ります。
商品が特定できるシリアルナンバーがかいてあるものなどは、買取店が所属している団体で盗品リストが共有されるので、全部チェックするので、該当したら警察にそのまま通報します。
堀江容疑者に「借金があった」ために、堀江容疑者が売り急いだために、相場より安い金額の180万円の売却になったと、警視庁は見ています。
今回のケースは、古物営業法では、盗品だとわからず買い取ったとしても、持ち主が返却の意思を示したら、店は返却の義務があるそうです。