原作は「どんでん返しの帝王」と呼ばれるベストセラー作家・中山七里さんの
「笑う淑女」のドラマ化。
人生のあらゆるコンサルタントを仕事をする美しい悪女、蒲生美智留が悩みや欲望を抱える人をあやつり
つぎつぎと地獄へと陥れていくサイコサスペンス
毎週土曜日夜11:40-0:35分フジテレビ系、第1話は7月27日(土)にスタートしました。
楽しみですね!
- 登場人物・出演者・嗤う淑女テレビ
- 第1話・あらすじ 笑う淑女テレビ版
- 恭子は高校の同級生、鷺沼沙代に美智留を紹介する。
- 沙代はさっそく架空口座の開設にとりかかった
- 沙代はカードを申し込みをしてから毎日緊張して過ごした。
- 完済後、沙代が契約解除を申し込むと・・
- しばらくは平穏な日々が続いた。
- 借金などする必要はない。金ならどれだけでも作れるじゃないいか
- 総額が一千万円を超えると、あとは坂道を転げ落ちるようだった。
- あなたなら、当然そうしていると思いましたけど・・・
- ところで福岡市にある「ウィメンズサポート」と企業を知っていますか?
- 何としても二ヶ月足らずで1億円以上の資金を用意しなければならない
- 二週間くらい後、ホストの翔から電話がかかってきた
登場人物・出演者・嗤う淑女テレビ
主人公、蒲生美智留役 内田理央 美貌と天才的話術で人々を破滅に導く悪魔のような女
美智留に人生を狂わせるいとこ役 野々村恭子 松井玲奈
美智留を追う刑事・麻生役 大東俊介
その部下・青木役 内藤秀一郎
第1話・あらすじ 笑う淑女テレビ版
小さなコンサルティング会社に働いている恭子の前に、17年ぶりに現れた美智留。あまりの美しさに動揺する周りの職員たちに対し
いきなり会社を買い取ったと告げ、恭子以外の全員を解雇する。
二人きりになったオフィスで、2人だけが知る17年前の事件の秘密がよみがえり
震えが止まらない・・・
恭子は高校の同級生、鷺沼沙代に美智留を紹介する。
鷺沼沙代は、大手都市銀、帝都銀行に勤めている。
華やかなブランド品に囲まれた私生活を送り、周囲から勝ち組と思われていた。しかし、それは虚飾にまみれたもの・・
仕事のストレスを高額の買い物でしか発散できず、多額の借金を重ねていました。多額の借金を重ねていました。
そしてお金と人生に関するすべてをコンサルティングしているという美智留を紹介される。
美智留は、天才的な話術と洞察力で沙代の苦しい状況を、次々といいあてる!
すっかり魅了され、涙を流しながら沙代は助けを求めます。
美智留はささやく・・・
「あなたの敵は誰ですか?」
「ストレスの原因である帝都銀行に責任をとってもらえばいいんです」
美智留は架空口座を作って銀行の金を一時借りるべきと、横領を提案した。
その金でいったん借金を返し、また後でボーナスなどから、口座に金を戻せばいい。気づかれなければ大丈夫と。
「美智留さんは私にとって女神様です!」
喜ぶ沙代は美智留は改めて、誰にも気づかれないうちにボーナスからお金を返すように、念を押す。
沙代はさっそく架空口座の開設にとりかかった
口座の名義人は「伊藤優子」これは美智留と相談して決めた名前だった。平凡すぎず、奇抜すぎず、実在感がある。
「伊藤優子」の住所は美智留からもらった名刺の住所と一緒になっている。美智留の会社に住み込みで働いていることになる。
審査が通れば、一週間ほどでキャッシュカードが送られてきます。それで住所は本当にあるものにしなければ、いけなかった。
しかも、銀行からカード利用者には、定期的にダイレクトメールが届く。
もしも住所が違っていたら、返送されて銀行側に、いらぬ疑いを持たれるかもしれない
カードの受け取りについて、工夫が必要だった。
銀行から郵送されてきたカードは、本人限定受け取り郵便なので、配達時にはどうしても本人確認が、必要でした。
「恭子の免許証に手を加えたらいいんじゃないの」
「一回、配達員に提示するだけでしょう。それなら全然かまわないよ。」
恭子の免許証の上から、伊藤優子の氏名と事務所の住所を、添付しその上から薄いラミネートを施す。
ちょっと見には真正の免許証と寸分違わない
沙代はカードを申し込みをしてから毎日緊張して過ごした。
銀行の窓口に座っても、いつ後ろから不正をただされるかと、生きた心地がしなかった。
一週間後、美智留からカードが伝送されてきました。
翌日、沙代は銀行に出勤すると、機会をうかがいました。混雑する店頭窓口が、客が途切れる時間帯がある。
午後1時半、ついにその時が来た。
窓口の行員たちはそれぞれの仕事に没頭していて、沙代のほうなどみむきもしない。
沙代はオンラインで「伊藤優子」の架空口座を呼び出し、そこに50万円を送金しました。
再び周囲をうかがって大きくため息をはきます。
終業後にコンビニのATMで現金を引き出した。
こんなにも簡単に銀行をだませるなんて!?
自分を顎でこき使ってきた上司も、フロアの後ろの席で踏んどり帰っていた支店長も、そろいもそろって低能だ。
いったい自分はあの低能どもの、何をそんなに恐れていたのだろう
沙代はその場でビールを一缶購入し、アパートに帰ってからは一人で祝杯をあげた。
銀行を出し抜いてやった自分に乾杯!
翌日、沙代は金融業者に対して50万円を等分して返済しました。
これは悪事ではなく、正義なのだ。復讐という立派な大義を持つ正当な行為なのだ。
沙代は自分にそう言い聞かせながら、週に一度、オンラインで架空口座への送金を続けた。
それによって、借財は一切がっさい消滅した。
完済後、沙代が契約解除を申し込むと・・
どの担当者も継続をいってきたが、断固としてことわりました。
数日すると、各社から契約書の元本が届き、沙代は一枚一枚と各社のカードに細かくハサミを入れると、キッチンのシンク内で火をつけた。
瞬く間に変わっていく、契約書とカードを見ていると、溜飲が下がった。これで弁護士の世話にならずにすんだ。
破産も民事再生法もない。うっとうしい債権管理担当者の声も聞かなくていい。危機は去り、懊悩は消えた。。。
しばらくは平穏な日々が続いた。
しかし、職場の環境が変わるわけではなく、また同じストレスをかかえることになりました。。。
すっかり忘れてた体調不良がぶりかえしました。
睡眠不足、食欲不振、めまい。。。
気晴らしに行ったインポート・ショップで買い物がはじまった
その時、購入したカルティエのバックの値段は24万2千円
決めた!買おう!
その時、カードを燃やしたことを思い出しました。
後悔しましたが、すぐに思いなおしました。
借金などする必要はない。金ならどれだけでも作れるじゃないいか
翌日、沙代は架空口座に50万円を送金した。
バックの代金より多めにしたのは、また欲しいものを、見つけたときのためでした。
ATMから現金を引き出し、、早速お目当てのバックを買った瞬間、ストレスはたちどころに解消された。
「伊藤優子」のカードは打ち出のこづちだった。ほしい時にほしい金額をオンライン操作で入金すればいい。請求が来ることも、借財の増加に悩むこともない。
当初のうちはボーナス時や臨時収入があれば、必ず戻していたが、そのうち、どうでもよくなり始めた
オンライン上で横領した金額は500万円をこえ、もはやボーナスや臨時収入などでは、到底追い付かない金額に、膨れ上がっていたからだ。。。
年が明けて沙代は定期預金事務決裁者に昇格しました。
昇格しても基本給が、さほど上がるわけではない。仕事の中身を考えれば同じ給料で、責任だけが重くなりました。
注意を受けることが、多くなりました。支店長から注意を受けるたびに、ストレスがたまり、沙代のアパートは品物があふれかえっていました。
そこで沙代は広いマンションを借りました。どうせ人のお金だからと二年分の賃料を先払いしておいた。
さらに出費がかさんでいくのでした。
総額が一千万円を超えると、あとは坂道を転げ落ちるようだった。
罪悪感はとうの昔に薄れ、どのみちまっとうに働いて返せる金額ではなかった…薄らいだ罪悪感に代わって、芽生えたのは恐怖心でした。
恐怖を忘れるのはバカ騒ぎに限る。沙代はホストクラブに通い始めた。
…もともと、バカ騒ぎがしたいがために通い始めたホストクラブなので、特定の男に熱をあげるようなことはしなかった。
それでも毎晩のように通い続けていくと、出費が重なった。
退職金ごときでは、到底補填のできない金額になっていました。
そんな時、恭子から久しぶりに連絡がありました。
「ちかじか、帝都銀行全店に、特別監査が入るかもしれません。」
恭子と美智留と会ったカフェで、そう告げられました。
「特別監査!?」「最近銀行内部の不祥事が多くなっているので、帝都銀行本店監査部が全店チェックの乗り出したという訳」
「先の事件というのは、都銀や地銀に勤める行員の不正が、続けざまに報じられたことが原因なのですよ。」
「どうして、そんな話を私にするんですか?」
「決まっているじゃないですか。もし、あなたが架空口座を残しているようなら、特別監査が入る前に、解約手続きを取っておかなくてはならないでしょう。」
あなたなら、当然そうしていると思いましたけど・・・
いろいろと、心の中で煩悶していた沙代は、横領に歯止めがかからず、ブランド品を買いあさり、ホストクラブに通い始めたこと、今では横領した金の金額が三千万近くになったことを、告白しました。
美智留は言う。
「私は銀行に復讐するようにと口走りましたが、あくまでも資金を一時借りるだけと、言ったはずです。」
助けて下さい。。。どうか私を助けてください
「鷺沼さん、受精卵診断と言うのを知っていますか?」
「なんですか?それは」
「簡単に言えば、受精卵の段階で遺伝子を検査し、異常がなければ母体に着床させるというものです。
出生前にその子供が障害を持っているかどうかを診断し、障害者である可能性があるなら排除してしまう。
母親の負担を軽減する一方で、人道的倫理的に問題があることは容易に想像できる。
ところで福岡市にある「ウィメンズサポート」と企業を知っていますか?
表向きは医療関係の私企業で、医療技術の開発を主にしてます。
ただし、その実態は各医大から、招へいした生え抜きの研究者と功労者の職員で構成された独立行政法人です。
国の研究機関なんですか?
ええ、遺伝子治療が解禁になった暁には、莫大な利益と発展が約束されていますからね。
今のうちに官僚のほうで利権を押さえておこうという腹づもりなのですよ。
そしてこの「ウィメンズサポート」が今年四月にも株式公開するする予定なんです。
現時点では未公開ですが、上場したとたんに株価が跳ね上がるでしょうね
でもそれはインサイダー情報じゃないんですか?
そのとおりです。ただ、私個人は「ウィメンズサポート」とは関係ありませんので
インサイダー取引にはなりません。と、さらに説明をします。
沙代は詐欺ではないかと疑いましたが、思い直して美智留のような、聡明な人がそんな単純な詐欺に引っかかるとは思えない
そこで、私からの提案なんですが、鷺沼さん、四月までにまとまった資金を用意できますか?と美智留は言う
すぐには返事はできない
もちろん無理にとは、いいません。あくまでも購入資金を用意しておくだけです。金額は1億円です。
沙代はこれは、人生の分かれ道になると思った。何もしなければ、横領が発覚し刑務所暮らしになる。出所後の保証はどこにもなく、下手をすれば野垂れ死にだ・・・
だが、未公開株を購入すれば一気に変わる。余裕のある生活。
選択の余地はない
何としても二ヶ月足らずで1億円以上の資金を用意しなければならない
考えた挙句定期預金に目をつけた。定期預金は普通預金と違って、一口座当たりの残高が高く
数回の送金で、あっという間に1億に達する。
しかし、現存の一般の定期預金口座を利用するには危険だ。
もしも本当に名義人が、中途解約を申し出た場合を考えると危険がともなう。ここは従来通り、架空の定期預金口座を作り、中途解約の手続きを取った方が無難だろう。
ただし問題がひとつある
定期預金を中途解約する場合、預金証書と支店長印が必要になることだった。
職印は支店長が肌身離さず持っているので、これを拝借することは叶わない。・・
やはり偽造しかなかった・・・
前回の偽造の時のように、緊張して作業を行った後、残高は2億円を超えた。
あとは特別監査がいつ入るかだった‥‥恭子にTELして確かめようとしたが、それはわからないので、そんなときは、怪しまれないようにじっと待ってほしいと言われた・・
二週間くらい後、ホストの翔から電話がかかってきた
「最近つれないね~沙代さん、最近お店にきてくれないじゃん」
ここしばらくは外出も買い物も控えていた。特別監査のこともストレスで、たまに息抜きするのは、かまわないと思った。
電話を切ってから、財布をのぞきこむ
この金額では、ドンペリどころか焼酎も飲めない・・・
伊藤優子の口座から20万円振り込もうと、コンビニのATMで仕事の後、引き出そうとした。
だが、画面には意外な言葉が表示された。
残高が不足しています
残高を照会してみると・・・・
「残高3451円」
何度出しても「残高3451円」
いったい何がおきたのだろう・・・まんじりともせずに、1夜をあかしたあと。翌日出社し、架空口座の入出金状況を調べた。
オンラインの故障などではなかった。。。
つい一週間前に、二億百四十万円もの現金が引き出されていたのだ!?
いったい誰が・・・