怖い話

怖い話・京都の霊能者・皆本幹夫さん~さまざま、訪ねていらっしゃる霊

霊というと、すぐに「たたり」「さわり」と思うが、そうではない。

ある夜、私は書き物に集中していた。ふと顔をあげると、テーブルの向こうに一人の老婆が、畳の上でひれ伏しているのがみえた。問いかけるまでもなく、その老婆は自己紹介をした。「お願いの儀がございます」姿も話しぶりも実に気品がある。礼儀も正しい。

その老婆の依頼はこうである。その方のひ孫が30代の半場をすぎて、妊娠した。結婚して、十数年目に初めて妊娠したのである。高齢出産ですし、本人の不安も大きい。いろいろなことを考えて、子供をおろそうか、いやおろすと、水子が怖いなどと、愚かなことで悩んている。

今まで赤ちゃんができないのに授かったのは、天のおぼしめし。ちゃんと産んでそだてるべきです。あなたからも、適切な指示を与えてやってください。という。この老婆のひ孫さんは、時々いろいろな相談にきています。

ああ、あの方の先祖霊とおもったとたん、老婆はにっこりと笑い、消えていった。翌朝、今日は本人が来るぞと思っていると、案の定やってきました。

「先生、実は年甲斐もなく、妊娠してしまいました。」

「ほうそれはめでたいですね」

「でも、こんな年で、世間様に恥ずかしい・・」

この曾孫さんは、いつあっても邪気がなく、人柄もいい。それに善人の見本のような人だ。

「しかも。体力的なことでも自信がありませんでしょう。どうしたら、いいんでしょうと思いまして」

なにもかも、老婆の言うとうりだ。と思ったとき、老婆の霊聴があった。「先生、実はこの子は先生に、女の子か男の子か霊感透視をしてもらって、男の子だったら生もうと思っているのです。しかし、今宿っているのは、女の子なんです。どうぞ、生れるのは男の子と言ってください」

私は困ってしまった。あれこれ考えると気が重くなった。ところが思いもかけず、彼女はこういったのである。

「先生の顔を見ていたら、迷わずお腹の子を産む決心がつきました。男の子でも、女の子でもかまいません。先生の苦しそうな顔を見ていたら、このことで先生を困らせるのは、私たちにとっても心苦しいことです。堕胎などせずに、子供を産みます。」

わたしは彼女の顔つきを見て、ほっとした。こうして万事うまくいって一日いい気持ちだった。

私のような霊能者が万能で、思うがままに霊幽界をあやっているのではない。霊幽界と現界との、様々なかかわりの中、そのもつれて業となっていく関係を交霊によってほぐし、つなぎ、取次役を私のようなものが、仰せつかっているのである。

根っからの悪霊には凶霊が憑いていた。

「その男は人間ではないぞ。お前たちは家族の一員と思っているが、そもそも我々は家族の一員とはかんがえておらん。あんな男は放り出してしまえ!」

その一家のご先祖様の霊が一致して、こうお告げになり口々に追放を命令された例がある。こういうことは珍しいが、時たま起こることがある。

それはさんざん悪いことをして、挙句の果てに蒸発してしまった次男を心配し、やつれ切った母親が私を訪ねてきた日のことであった。いきなり、私の耳に浄霊の声が聞こえてきたのである。

浄霊とは死後の世界で、精進に努め霊界でも格の高い地位にいる霊のことをいう。「問題の息子には8代前の先祖の魂がついておりますよ」

「凶霊でしょうか?」

「そうです。魂けしに合うような不幸な男でございまして、生前は悪意の限りを尽くし、こちらにまいりましても、反省し精進に努めるなど殊勝なことは、一切やらず今日まで過ごしてきたわけです。」

魂けし・というのは霊界から不届ききわまる霊魂を追い出してしまうことを意味する言葉である。凶霊を、いわば村八分にして追放する霊界の、処罰なのである

それを聞いて私は母親とむきあった。「ところで息子さんは少年時代はおとなしくて、誰からも好かれていましたね。」

「はい、主人は長男よりもかわいがり、中学生のころは俺の跡取りだといってまわったほどで、、それなのに今はこんなことになりまして・・」

成長するにつれ、兄と違って学校の成績はわるくなり、集中力は散漫、それに盗癖もうかがえます。病的なほどぜいたく品をほしがり、ひどい吃音だが大ぼらを吹く。ふわふわと落ち着きがなく夢想型で、できもしないのに高望みをする。異常なほど短気で、感情が高ぶって怒声をあげたり、あるいは逆に笑う時には、まるで動物のように「ウォン、ウォン」と聞こえるような声をだす。

母親は真っ青になって「おっしゃるとうりです」

ある娘との結婚をみとめろと、脅迫的に迫ったことがありましたね。本人はなんの蓄えもないので、結婚式や披露宴の費用はすべて親がかり。そこまではまだ、いいとして、披露宴が終わる間際になって、「落としたのか、盗まれたのか、はっきりわからないが、とにかく新婚旅行の費用をなくした。」と言い出す始末。

そんなにまでして結婚しておきながら、あいかわらずの女狂いは病むどころか、ますますひどくなる一方。詐欺行為は連続してやり続けるし、サラリーローンを借りまくって、両親はその尻ぬぐいで四苦八苦。とうとう、犯罪としてつかまる詐欺事件をおこして、訴えられてしまった。

「とうとう警察に追われる身になって、ただいまは行方不明ということでしょう?」

「そうです・・私たちは、いっそ死んでくれたほうがいいと思っています。」

「とんでもない。死ぬどころか新しい女をつかまえて、名を変えて一緒に住んでるとしか思えませんがね。」

人間の出生には宿命的なものがある。生年月日と生まれた時間で、運命がある程度決められてしまう。一人一人が生まれた時から「持って生まれたもの」を身に付けているのだ。

「この次男には、八代目のご先祖の魂が、因縁がついています。」

このご先祖は悪の限りをやっています。女とみれば手あたり次第、舌先三寸の詐欺や盗み、怪しげな神のお札を売りつけ、大金をだまし取った。心霊の世界では許されないことです。

ご先祖様がこもごもいっておられることですが、「この者は、人間ではない」この者をおまえたちは家族の一員だと思って、あわれみ、恐れ、不安にかられ、なんとか立ち直って、昔のかわいい子に戻ってほしいと願っている。

だが我々先祖は、この者を家系の一員と認めていないと、おっしゃっています。お前たちも早々にあきらめて、気持ちが楽になるように我々先祖は望んでいる。ーでは、諦めろというのですか?

その通りです。この人に対しては、どんなに心をくばっても、何をして助けてやっても、まったく無駄だということです。あなた方が手をさしのべれば、さしのべるほど、ますます悪くなっていくのです。あきらめることです。

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